
読書を読みっぱなしで終わらせない「ねぎま式読書ノート」をつくろう!
2015/04/07
photo credit: woodleywonderworks via photopin cc
読書を読みっぱなしで終わらせないためには、アウトプットを意識してから読書をしましょう。そうすれば、読書で得た情報が自分の血となり肉となります。それが自分だけの素敵な「読書体験」となるんです!
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皆さんにとっての「読書」とは、どのようなものでしょうか?「小説を読んで、物語の追体験を楽しみたい!」とか、「わたしはもっばらマンガです!」なんて方もいるでしょうね。
ちなみにわたしは、さまざまな情報や知恵、気づきを得ることができる、実用本やビジネス本と言われるジャンルの本を好んで読んでいます。しかしそんな読書も、目的もなくただなんとなく活字に目を通すだけの「読みっぱなし」で終わらせてしまうと、せっかくの内容もすぐに忘れてしまうことになりがち。
読書で得た内容は、きちんと吸収したい。得た情報を活用したい。
今回は本書、「読書は1冊のノートにまとめなさい」から、どのようにして読書を読みっぱなしで終わらせず、価値のある読書とするかについての内容を、ご紹介します。
読書ノートを書けば本の読み方が変わり理解が深まる
読書ノート…読んだ体験を形にして残す
「自分がその本を読んだ」という“証”を残すわけです。また、ノートに書くことで本への理解が深まり、自分の血肉にしていくことにもつながります。P30
読むときに読書ノートを記録することを前提とすることで、読み方が「ぐっとくる箇所」を探す作業になってくるからです。
P106
はいそうです、本書のタイトルからもわかる通り、価値のある読書を手に入れるには、「読書ノート」というアウトプットを意識して読むことが、とても効果的なんです。なぜなら、読んだら読みっぱなしの読書と、「読んだあとにアウトプットしないといけない」と考えた上での読書とでは、情報を取り入れようとする「感度」が段違いに変わってきます。
あと、アウトプットするには、その内容をきちんと整理して理解する必要があります。そのためには、気になった箇所を何度も読み返すことになりますので、おのずと本への理解度が深まるということになります。
「ねぎま式読書ノート」のつくり方
では具体的に、どんな内容で「読書ノート」のアウトプットを行えばよいでしょうか?本書では、以下の項目で「ねぎま式読書ノート」と呼ばれる読書ノートをつけることを薦めています。
- 書いた日付
- 本のタイトル
- 著者名
- 自分にとって重要な記述(抜き書き)
- その文章に対しての自分の感想(コメント)
抜き書きとコメントを交互に書く理由は、書き写した印象が鮮明なうちに、感想を書きたいからです。
何箇所も抜き書きを済ませてから、前から順にコメントをつけようと思っても、何を考えていたのかを忘れてしまうでしょう。そうではなく、数学の問題を一つ解くたびに答え合わせをやるように、すぐに自分の思考をかたちにしておくわけです。P119、120
心がけとしては「自分にとって重要な文章」「主観的なコメント」を書いておくことです。客観的に重要であっても、自分の感性に響かない情報は、あとで読み返しても、何も思わないからです。
P120
いまちょうど、わたしがこの記事で書いている手法も「ねぎま式」と言えますね。でも、先に抜き書きを済ませてから順にコメントをつける、ダメなやりかたをしちゃってました…あぁ反省。
あと、「客観的に重要な点は、自分に響いてなくても書いておいたほうがいいかなぁ」と、なんとなく思っていたので、自分の感性に響かない情報を捨てるという考えは、とても参考になります。
ちなみに「ねぎま式」とは、焼き鳥の「ねぎま焼き」のように、「抜き書き」と「コメント」が一つ置きに出てくることからネーミングしたんだそうな。な、なんとも絶妙というか微妙というか……。
借りものの思考ではなく自分の頭で考えることが大事
本によって、ある程度のところまで連れて行ってもらったら、そこから先へ、少しでも自分の頭で考えることが大事だと思います。ねぎま式読書ノートで抜き書きに対応したコメントを書くこと。それは、本を触媒に自分の考えをつくり出すための舞台装置なのです。
P132
ノートを使う読書術では、本の内容を深く吸収してオリジナルの思考を磨くことを大切にしています。そのためにも、本で書かれていることを批評せずそのまま受け取ったり、借りものの思考をまるで自分の考えのように錯覚しないような仕組みを作っておくのです。
P171
たしかに、コメントまで著者の思考をそのままに書いてしまうと、それこそ抜き書きだらけになってしまいますからね。でも、ここで勘違いしてはいけないのは、オリジナルを意識するあまり、無理にでも著者の思考と自分の思考とを対立させようとすること。
著者の思考に共感できるのであれば、著者の思考と自分の思考は一緒になって当然です。要は、何の考えもなく「思考を借りちゃった状態」になってしまってはダメで、一度自分の中で咀嚼して考えましょうねということ。
読書体験を象徴する一文を探そう
理想は「読書体験を象徴する一文」を見つけることです。同じことをいろいろな言い回しで言っている箇所の中で、一番腑に落ちる箇所を探します。
P128
ということで、わたしも本書から「読書体験を象徴する一文」を探してみました。それは…
本の受け売りから、自分の考えへの跳躍を生むツールこそ読書ノートです。
読書を「体験」にしておけば、書評やブログの記事、ビジネス文書、会話などいろいろなシーンで生きてくる。必ず何らかのヒントになってきます。
読書ノートという生産物から、さらに文章などを生産するのは、刃物を研ぐようなものです。自分の思考を、もっと突き詰めていくわけです。P151
「読書ノート」の本質を要約したような、この一文にぐっときました。読書をアウトプットすれば、それはもう立派な「読書体験」になります。わたしもその「読書体験」を糧にして、そこから刃物を研ぐように自分の思想や感性、そして文章自体を磨き、新しい文章を生み出していきたい。そういった想いが、わたしが「読書」に惹かれている理由なんだな、ということに気づくことができました。
さいごに
目的もなく読みっぱなしの読書では、何も自分に残りません。アウトプットを意識してから読書をすること、そして実際にアウトプットをすることで初めて、読書で得た情報が自分の血となり肉となります。
そしてそのアウトプットも、著者の思考そのままをなぞるのではなく、一度自分の中で咀嚼したオリジナルの思考でアウトプットする。そうすることで自分だけの「読書体験」ができあがります。
わたしはこの本を読んだことをきっかけに、アウトプットを意識した読書を実践できていると思います。ただ、本書の内容と少しだけ違うことは、読書ノートにアウトプットするのではなく、せっかくアウトプットするなら少しでも多くの人の目に触れてもらえるように、ブログに読書ノートを記事として残していこうと考えています。
そのほうが書き手のわたしにとっても張り合いがありますし、縁があってわたしの記事を読んでくれた人にも、もしかするとその記事が有益な情報源になったり、ちょっとした気付きになるかもしれない。そう思うと、自分だけのノートにしておくのはもったいない気がしています。
ちなみに本書では、読書の内容をノートに付ける以外にも、本との出会い方や買い方、手に入れた情報の活用法まで、今までの読書からワンランク上の有意義な読書生活を取り入れたいという方には、オススメの内容が盛りだくさんです。
そしてわたしはこれからも、当ブログに「読書ノート」としてのアウトプットを続けていきたいと考えています!
読書ノートをつけるおすすめのアプリ
「読書管理ビブリア」という、読書ノートをつけるのに便利なiPhoneアプリを見つけましたよ!
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